補助金・助成金は「いつ」収益に計上する?──採択・入金でなく確定した時が原則
補助金・助成金は採択や入金の期ではなく、受け取る権利と金額が確定した時に益金に計上するのが原則です。交付決定型と額の確定型の見分け方、通達2-1-42の特例、法人税と圧縮記帳、雑収入か売上かの勘定科目、消費税の不課税と補助金で支払った経費の仕入税額控除までを、公認会計士・freee認定アドバイザー4★が整理します。
続きを読む →「前年より売上が落ちているのに、消費税の中間納付は前年並みに重い」。そんな法人の経営者に向けて、中間申告を「仮決算方式」に切り替えて納付額を今期の実力に合わせる方法と、freeeでの進め方を解説します。期限を過ぎるとその回の中間申告では使えなくなる制度です。年3回区分の3月決算法人は第1回の期限(8月末)が目前ですから、動くなら今です。
消費税の中間申告は、原則として直前の課税期間(前期)の確定消費税額をもとに納付額が決まります。いわゆる予定申告(前年実績方式)で、年1回の区分なら前期の年税額のおよそ半分を期中に前払いする仕組みです。ここに今期の業績は一切反映されません(出典:国税庁タックスアンサーNo.6609)。
そのため業績悪化の局面では、「売上も利益も落ちているのに納付だけ前年並み」という資金繰りの逆風が起きます。加えてインボイス経過措置の控除割合の変更のように、前年と納税額が変わる要因も増えています。
そこで使えるのが、今期の実績で計算し直す「仮決算による中間申告」(消費税法第43条)です。
中間申告の回数は、前期の確定消費税額(国税分)で決まります。
| 前期の確定消費税額(国税分) | 地方消費税込みの目安 | 中間申告 | 前年実績方式の納付額 |
|---|---|---|---|
| 48万円以下 | 約62万円以下 | 原則不要(任意の中間申告制度あり) | ― |
| 48万円超〜400万円以下 | 約62万円超〜約513万円 | 年1回 | 前期の6/12 |
| 400万円超〜4,800万円以下 | 約513万円超〜約6,154万円 | 年3回 | 前期の3/12ずつ |
| 4,800万円超 | 約6,154万円超 | 年11回 | 前期の1/12ずつ |
(出典:国税庁タックスアンサーNo.6609・No.6611)
※直前の課税期間が12か月未満の場合(設立2期目・決算期変更など)は、上記の判定や納付額の計算方法が異なります。
注意したいのは、この48万円・400万円・4,800万円が国税分(標準税率なら7.8%部分)だという点です。納付書で目にする地方消費税込みの合計額とは別物で、込みの金額に直すと約1.28倍(×100/78)が目安になります(税率の内訳は国税庁タックスアンサーNo.6303)。
申告・納付期限は、各中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内です。3月決算法人なら次のとおりです。
つまり2026年でいえば、年3回の3月決算法人は第1回の8月末が目前です。年1回の法人も、今から準備すれば11月末に余裕をもって間に合います。
仮決算による中間申告は、中間申告対象期間を1つの課税期間とみなして仮決算を行い、その期間の実際の売上・仕入から消費税額を計算し、確定申告と同様の様式で申告・納付する方式です(出典:国税庁タックスアンサーNo.6609)。
選ぶ前に、次の4点は必ず押さえてください。
3月決算法人で、前期の確定消費税額が地方消費税込み300万円(国税分234万円)だったとします。国税分が48万円超〜400万円以下なので年1回の区分です。
| 方式 | 中間納付額(地方消費税込み) |
|---|---|
| 前年実績方式 | 150万円(前期年税額のおよそ半分) |
| 仮決算方式(上半期実績で計算した税額が地方消費税込み80万円の場合) | 80万円 |
この例では70万円の資金が手元に残ります。年間の税額そのものが減るわけではなく、確定申告で精算される「前払いの圧縮」ですが、業績悪化局面の70万円は大きいはずです。手元資金を何か月分持つべきかは運転資金の目安の出し方とあわせて考えてみてください。
仮決算というと大仕事に聞こえますが、freee会計で月次の記帳がまわっていれば、追加作業は多くありません。
freee公式ヘルプ(2026年7月時点)によれば、仮決算の中間申告書作成はfreee申告の機能で、freee認定アドバイザーまたはfreee申告アドバンスプランの契約者が利用できるとされています。ただし利用可否は契約プランのほか、認定アドバイザー側の利用環境、事業所の権限設定、過去の申告書データの有無によっても変わるため、着手前にfreee公式ヘルプまたは顧問税理士にご確認ください。おおまかな流れは次のとおりです(画面名・メニュー名は変更される可能性があります)。
自社がアドバンスプラン未契約でも、freee認定アドバイザーの税理士に依頼すれば作成・送信は可能です。経営者側の仕事は「対象期間の記帳を期限より前に締められる状態にしておくこと」に尽きます。
freee運用や月次決算の早期化でお困りですか? 矢内隆一税理士事務所(湘南・茅ヶ崎/全国オンライン対応)では、freee認定アドバイザー4★がクラウド経理の設計から運用までサポートします。 サービス内容を見る → / お問い合わせ →
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